100歳大調査
【100歳100人実態調査】2017年度版 100歳の食生活 3食+おやつまでしっかり78%
2017.09.21
健康長寿の秘訣を探る “100歳100人実態調査” 2017
日本人の平均寿命は年々延びており、100歳を超える高齢者は過去最高の6万人超となっています。 *1
一方で健康寿命との乖離も問題となっており、男性の平均寿命が80.98歳、女性の平均寿命が87.14歳であるのに対し、健康寿命はそれより約10年短いという現状があります。 *2
そこで、健康な100歳以上の方100人と、そのご家族・近親者に生活実態調査を行いました。このような調査結果をきっかけとして、自分自身のシニアライフについて考えてみるのはいかがでしょうか?
*1 平成27年9月1日現在の住民基本台帳による都道府県・指定都市・中核市からの報告数
*2 健康寿命:平成28年版 厚生労働白書 平均寿命:厚生労働省「平成28年簡易生命表」
長寿の食卓
100歳100人、長寿の秘訣1位は「食」に関すること
100歳以上の方に『自身が思う長寿の秘訣』を聞いたところ、「好き嫌いなく何でも食べる」「腹八分目」等、「食」について回答した方が6割でした。また次点では「くよくよしない」「過ぎたことは気にしない」等、心の持ち方について回答された方が約半数。その他に、「人との会話を楽しむ」「ボランティアで社会に貢献する」等、人や社会と関わることを挙げている方も多くいました。
■実際に挙げられた声
「食べたいものを食べ、したいことをしてきた」(兵庫県/103歳/男性)
「好き嫌なくなんでも食べること」(静岡県/101歳/女性)
「うなぎが大好物で毎月うなぎ店へ行っている」(三重県/100歳/男性)
※「100歳100人の長寿の秘訣」は公式サイトにて公開しています
78%が3食+おやつまでしっかり 朝食欠食はわずか2%
100歳以上の方100人に、普段から摂取している食事・おやつの回数を尋ねたところ、98%の方がしっかり朝食を食べていることが明らかとなりました。全年代で比較すると、最も高い20代男性の朝食欠食率とは、35%のもの開きがあるようです。 *3
1日3回の食事を欠かさず食べている方は94%、加えて78%の方が「3食+おやつ(午前/午後どちらか)」を食べていることも明らかに。「3食+おやつ2回(午前中と午後)」を日常的に取っている方も全体の3割にのぼりました。
100歳の健康自慢No.1は「好きなものを何でも食べられること」
元気な100歳以上の方100人に『自分の健康自慢』を聞いたところ「好きなものが何でも食べられる」との回答が約7割。一方で、ご家族からも「好き嫌いがなく何でもおいしそうに食べるところ」「肉食で1日1回は絶対に肉を食べているところ」等、100歳の尊敬する部分について、食に関する声が聞かれました。
100歳の好きな食べ物ランキングは1位「魚料理」 特に刺身・寿司が人気
100歳以上の方の好きな食べ物ランキングは以下のような結果となりました。
1位「魚料理」76% 2位「菓子」45% 3位「肉料理」34%
100歳以上の方100人に好きな食べ物上位3つをあげてもらい、ランキング化したところ「魚料理」の中でも「刺身」「寿司」等の生魚が約半数を占めました。また、2位の「菓子」の中では「おまんじゅう」が人気のようです。
■ ユニークな回答
「てびち」(沖縄県/101歳/女性) 「マトンの焼肉」(福島/101歳/女性)
「柿の葉寿司」(奈良県/100歳/男性) 「自家製甘酒」(静岡県/101歳/女性)
元気な100歳のアクティブ事情
約7割が毎日運動や軽作業 約5割が日課や役割等ルーティンを持つ
100歳以上の方にご自身の運動の程度を聞いたところ、約7割の方が毎日、足腰を使う運動や軽作業を行っていることが明らかとなりました。また、約5割の方がご家庭や施設の中で、何らかの役割や日課(例:庭そうじや草むしり/布団の上げ下ろし…等)を持っているとのこと。さらに、毎日のように畑仕事をしている方が12人もいました。役割等ルーティーンを持つことが毎日程よい運動を続けるコツかもしれません。
カラオケや畑仕事、お出かけを日常的に行うスーパー100歳も
中には「毎日カラオケに自転車やタクシーで出掛け新曲を覚えている」(三重県/104歳/男性)、「骨密度が実年齢より30歳若く、田植えをしている」(高知県/100歳/男性)、「外出時はお化粧とアクセサリーを欠かさない」(東京都/102歳/女性)等、非常にアクティブに過ごす方も。3食しっかり食べているからこそ、元気に活動されている様子が浮かびます。
100歳100人の一番「好きな言葉」
100歳100人の好きな言葉1位「ありがとう」
100歳以上の方に『好きな言葉』を聞いたところ、「ありがとう」「感謝」等、周りの人への感謝の言葉や思いやりの言葉を挙げる方が3人に1人と最も多い結果に。
『好きな言葉』とその理由の例を挙げると、「ありがとうございます」理由:言った方も言われた方も気持ちいいから(愛知県/104歳/男性)、「感謝と笑顔と思いやり」理由:日々生きていく上でこの3つの気持ちは全てにおいて必要で根本になる言葉(大阪府/101歳/女性)、「感謝とありがとう」理由:寝る前に、今日1日生かされたことに感謝して寝る(東京都/102歳/男性)などがありました。
■ ユニークな回答
「お腹がすいた!」 理由:何でも好きなものを食べさせてもらえるから(三重県/103歳/女性)
「かわいい」 理由:年をとってもほめてもらえたら嬉しいし、もっと言われるように
前向きに行動できるから(大阪府/101歳/女性)
※100歳100人分の「好きな言葉」と好きな理由は、公式サイトにて公開しております。
100歳の家族も「いつも〝ありがとう″を口にするところ」を尊敬
一方で100歳以上の方のご家族に『100歳の方の尊敬するところ』を聞いたところ、「いつでも周りの方への感謝の気持ちを忘れない」「誰にでも常に“ありがとう”と口に出して伝えている」といった声も聞かれました。100歳とご家族がお互いを思いやる、温かい関係が浮きぼりになりました。
■ 実際に挙げられた声
「一日中ありがとう、ありがとうを連発している姿には、頭が下がる。
もっともっと長生きしてほしい。」(東京都/102歳/男性のご家族)
「何事にも感謝の気持ちを持ち、ありがとうが口ぐせの様で、
側にいるとこちらがおだやかになるところ。」(大阪府/101歳/女性のご家族)
元気な100歳インタビュー
『“健康優良爺”だと太鼓判を押されました!毎日笑顔で過ごすことが長寿の秘訣』
橋本 光治さん 101歳 東京都
週に3回デイサービスに通っていますが、一人ひとり目標を掲げることになったとき、「(今まで使っていた)杖を卒業する」という目標にしました。杖なしで歩けるようになって、デイサービスに杖を持って行かなかったら「杖忘れたんか?」と聞かれて、「置いてきた」と答えたら驚かれましたね。お医者様からも“健康優良爺”だと太鼓判を押されます。自分では心の持ち方で自然と明るく健康になれると思っています。また、東京・浅草で60年ほど洋品店を営んでいました。商店街の会長を務めたりもし、人と話すことが大好きなんです。私は101歳だけど、気持ちは60代! 「話し上手は聞き上手」をモットーに、感謝の気持ちを忘れずに過ごすことを心がけています。そうしていると、だんだん周りの皆さんが声をかけてくれるようになって、毎日楽しく過ごしています。