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健康コラム

塩分を摂りすぎるとどうして良くないの?摂りすぎのリスクと「減塩」のメリットを知りましょう!

カラダ

2019.02.13

塩分の摂りすぎが招く「高血圧」リスクと、そのメカニズムとは

 前回は、日本人がいかに塩分を摂りすぎているかをお伝えしました。では、塩分を摂りすぎた場合、体内ではどのようなことが起こるのでしょうか。

 塩分の摂りすぎによって高まるのが「高血圧」のリスクです。

 血圧とは、心臓から送り出された血液が、血管の内側の壁を押す力(圧力)のことです。

 塩分は体内に入るとナトリウムに変わります。ナトリウムは食べ物の消化吸収などに欠かせない重要な成分であり、血液中のナトリウムの濃度は腎臓によって常に一定に保たれています。ナトリウムが体に必要な量を超えると腎臓から排泄されますが、さらに多くの塩分を摂取し続けると、ナトリウムは血液中に残ります。すると、血中のナトリウムの濃度を薄めようとして細胞内の水分を集め、血液量を増やします。この増えた血液によって血圧が高い状態=高血圧を引き起こすのです。

 高血圧が続くと血管壁に負担がかかり、厚く硬くなり、内腔が狭くなります。すると、血圧はますます上昇するという悪循環になってしまいます。

塩分の摂りすぎは、さまざまな重大疾患と関係している

 塩分を摂りすぎると高血圧のリスクが高まり、高血圧になると心筋梗塞や脳卒中などの循環器系の疾患が起こりやすくなります。日本の高血圧患者数はなんと約4300万人にも上り、高血圧は日本人の国民病ともいわれています。
 また、近年では塩分の摂りすぎは「胃がん」の可能性を高めるともいわれており、他にも心臓病や腎臓病、骨粗しょう症などの病気とも関係があるとされています。

 このように塩分の摂りすぎはさまざまな重大疾患と関係しています。これらの病気を防ぐためには、できるだけ早い時期から対策をすることが重要です。

※一般向け「高血圧治療ガイドライン」解説冊子 高血圧の話

「減塩」には大きなメリットがある!

 「減塩」は、日常生活の中で行うことのできる有効な高血圧対策の一つです。厚生労働省が推奨する塩分摂取基準も一段と厳しくなっています。
 「減塩」に取り組むことは、高血圧によってリスクが高まる心筋梗塞や脳卒中などの病気を防ぐことにつながります。
 いつまでも健やかに暮らすために、ぜひ「減塩」を意識した生活をしましょう。

 「塩分の摂りすぎ」がわたしたちの体に深刻な影響を与えること、また、「減塩」に取り組むことの重要性がお分かりいただけたことと思います。次回は、わたしたちの毎日の食事にどれくらいの塩分が含まれているのか、具体的な例を挙げながら詳しくご紹介します。

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