健康コラム
食事に含まれる塩分量と「減塩のコツ」を知りましょう!
2019.02.14
あなたも塩分の摂りすぎ?食生活をセルフチェック!
これまで、日本人は塩分の摂りすぎであり、その量は世界基準(目標※1)の約2倍にも上ること、塩分の摂りすぎは循環器系疾患など重大疾患と深く関係していることをお伝えしてきました。
「もしかしたら自分も塩分の摂りすぎかも・・・」と不安に感じた方も多いのではないでしょうか。簡単なセルフチェックをしてみましょう。
<塩分の摂りすぎに関するチェック>
□チャーハン、パスタ等の味付穀類を好む
□味噌汁を毎食飲む
□漬物やつくだ煮が好き
□麺類は汁まで飲む
□薄味より濃い味が好き
□スナック菓子をよく食べる
□野菜をあまり食べない
チェックが一つでも付いた方は、早めに対策をすることをおすすめします。
また、「1日にどれだけ塩分を摂っているか分からない」という方も多いと思いますので、その計量方法をご紹介します。
※1 出典:Sodium intake for adults and children 2012(WHO)
味噌汁1杯に約1.6g ! 毎日の食事にはこんなに塩分が含まれている!
わたしたちの伝統食である和食には塩分の高いメニューが多くあり、それらを日常的に食べていることが日本人の塩分の摂りすぎの一因となっています。
しっかりと対策をするためには、まず毎日の食事にはどれくらいの塩分が含まれているのかを知ることが大事です。
塩分の計算方法は次の2種類です。
<調理時の塩分の計算方法>
●調味料などのパッケージにある「栄養成分表」の食塩相当量を見て塩分量を計算。
●食塩相当量ではなくナトリウム値が記載されている場合は、下記の式で食塩相当量に換算。
ナトリウム量 (mg)×2.54÷1000=食塩相当量 (g)
次に、毎日の食事にはどれくらいの塩分が含まれているのか、よくある1日の食事の例で見てみましょう。
<よくある1日の食事の例と塩分量>
※日本食品標準成分表 2015年度版(七訂)
1日の塩分摂取量の合計はなんと約18g!!不健康とは思えないような食生活でも、世界保健機関による塩分の摂取推奨量の5gを大きくオーバーしてしまっていることが分かります。
また、メニュー別の塩分量についても、代表的なものをご紹介します。
<メニュー別の食塩相当量>※2
チャーハン 約2.6g
カレーライス 約3.7g
カツ丼 約3.6g
ラーメン 約3.6g
肉じゃが 約2.2g
すき焼き 約3.8g
おでん 約3.8g
1日の食事の中で、どれだけ塩分を摂取しているかイメージが湧いたでしょうか。計算してみると、予想以上に塩分を摂っていることに気付いた方も多いかと思います。「じゃあ、塩分を摂りすぎないためにはどうしたらいいの?」と思われた方へ、減塩のコツをお伝えします。
※2 厚生労働省・農林水産省 食事バランスガイド
おいしく「減塩」するコツとは?
<よくある1日の食事の例と塩分量>のように、なにげなく食事をしていると、朝食の味噌汁1杯と焼鮭1切れ、梅干し1個だけで塩分摂取推奨量の5gを超えてしまいます。
そこでおすすめしたいのが「減塩」です。
「減塩」は、いきなり塩分を減らすのではなく、段階を追って減らし、徐々にその味に慣れていく方法がおすすめです。おいしく「減塩」するコツをいくつかご紹介しますのでお試しください。
◎調味料はきちんと計る
「計る」ことは減塩の第一歩。入れすぎにならないよう、きちんと計りましょう。
◎旨味(だし)を利用する
昆布や鰹節でしっかりだしを取ると塩分が少なくてもおいしく仕上がります。
◎表面に味をつける
最初に舌に触れる表面に味を付けると、少量でも味を感じやすくなります。
◎香辛料や薬味、酸味などで薄味をカバーする
コショウやカレー粉、しそやしょうが、にんにく、レモンやゆずの搾り汁などを使うと味を補うことができます。
◎麺類の汁は残す
麺類の場合、塩分の多くは汁に含まれています。できるだけ汁を残すようにしましょう。
今回は、塩分を摂りすぎないようにするために、まずは自分がどれくらい塩分を摂取しているかを把握することが重要なことや、減塩のコツをお伝えしました。ぜひ、今回お伝えした減塩のコツを参考にして減塩生活をスタートさせてください。次回は塩分と上手につきあう生活習慣と、減塩以外による対策について解説します。