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元気学

第3回 自律神経失調症と関連の深い病気

2017.04.14

~自律神経失調症と病気の関連性って?~

自律神経失調症ってどんな症状?

第1回でも触れたように、自律神経失調症は特定の病気を示す病名ではなく、自律神経のバランスが取れずに起こる症状の総称です。さまざまな症状があらわれるなかで、一定の臓器や器官に症状が集中した場合には別の病名がつけられます。また、病名が違っていても、発病・発症のメカニズムが自律神経失調症に似ている病気があります。ここでは自律神経失調症の仲間といえそうな病気について見ていきましょう。

  自律神経失調症の仲間?

●心身症
心身症も自律神経失調症と同様で特定の病気の名前ではなく、(心理社会的因子が密接に関与している)からだの不快な症状や病気の総称で、ストレス性の身体疾患全体のことをいいます。

●過敏性腸症候群/IBS
精神的な不安や緊張などが原因で、便通異常や腹痛を起こす病気です。おもな症状は便通異常で、下痢型、便秘型、下痢と便秘を交互に繰り返す混合型があります。腹痛を伴うことが多く、腹部の不快感や膨満感、腹鳴などに加えて、不安や抑うつ、めまい、頭痛などが出ることもあります。

●神経性嘔吐症
これといった原因が思い当たらないのに、頻繁に吐き気や嘔吐に悩まされることがあります。検査で異常が見つからない場合、神経性(または心因性)嘔吐症といって、ストレスが原因と考えられます。吐き気や嘔吐は脳疾患などでも起こるため、早めに病院に行き異常の有無を調べてもらいましょう。

●過換気症候群
急に呼吸が速くなり、息を吸っても息苦しさが強まりパニック状態を引き起こします。これが過換気症候群あるいは過呼吸症候群などといわれる発作です。ストレスをうまくコントロールすれば発作は起こりにくくなります。それでも改善しないときは、薬物療法と心理療法でリラックスできる方法を身につけましょう。

●慢性頭痛
検査で異常はないのに、慢性的な頭痛を訴えるケースの多くは、ストレスが関係しているようで、寝不足や生活習慣の乱れ、騒音、人混み、不安などが誘因になります。頭痛は進行して重症化する心配はありませんが、痛みは消えることなく何年も続くことがあります。

●メニエール病
天井がグルグル回るような回転性のめまいが繰り返し起こることをメニエール病といいます。原因についてははっきりしていませんが、ストレスや過労、季節の変わり目などによる自律神経の乱れが発症のきっかけと見られています。

●円形脱毛症
円形脱毛症は、自己免疫性の疾患といわれ、ストレスが関与していることはよく知られています。おもに頭部に、円形の部分的な脱毛を起こします。頭髪だけでなく、まゆ毛やひげが抜ける場合もあります。

●慢性じんましん
じんましんは皮膚の一部が赤くなり、かゆくてがまんできないことが多く、つらいものです。急性であれば数時間から半日程度で消えますが、慢性ともなれば出たり消えたりの症状が1ヵ月以上も続きます。慢性じんましんの原因は、アレルギー体質やストレス、疲労、日光、寒冷などですが、不明なケースも多く、精神的ストレスが関係した場合は長引く傾向があります。

●更年期障害
女性ホルモンの減少により、そのバランスが急激に変化するため、心身にさまざまな症状があらわれます。おもな症状はのぼせ、ほてり、多汗などのホットフラッシュ、倦怠感、動悸、息切れ、めまい、耳鳴り、頭痛、冷え、便秘、かゆみ、肩こりなどの身体症状に加え、抑うつや不安、悲観的な考え、意欲の低下などの精神症状を伴う場合もあります。

●神経性頻尿
日常的に1日に10回以上もトイレに行くことを頻尿といい、一時的な水分のとりすぎのほか、膀胱の異常、糖尿病などの病気が原因のこともありますが、検査で異常が見つからない場合はストレスが関係していると考えられ、神経性頻尿と呼ばれます。

ここまで記した病気は、自律神経失調症の仲間といえそうなものですが、自律神経失調症だと思っていたら、深刻な病気の初期症状だったということがあります。数週間も症状が続く場合や、おかしいと感じたときは、先延ばしにせず、適切な検査を受けることが大切です。

監修プロフィール

 福永伴子(ふくなが ともこ)

医学博士
日本精神神経学会認定専門医
日本医師会認定産業医
日本抗加齢学会専門医
日本胎盤臨床医学会認定医

2011年 ともクリニック浜松町開設
順天堂大学 医学部医学科卒業
順天堂大学医学部精神科
銀座内科・神経内科クリニック(ストレス外来)

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